眼瞼下垂の種類
眼瞼下垂という言葉を知る人は少ないと思います。
眼瞼下垂という言葉自体、漢字も発音も難しいですし、まして日常生活においては馴染みのない言葉ですのでムリもありません。
しかし、最近から増えている病気なのです。
眼瞼下垂を大きく分けると先天性と後天性の2種類があります。
1.先天性眼瞼下垂:生まれながらに筋肉や神経に何らかの障害を伴った眼瞼下垂のこと。
2.後天性眼瞼下垂:物理的刺激や老化による筋肉や皮膚の弛緩によって生じる眼瞼下垂のこと。(老化によって眼瞼挙筋の働きが弱まる老人性眼瞼下垂も含む)
眼瞼下垂は先天性のものが多く、眼瞼挙筋の形成不全などで起こりますが、それ以外には常染色体優性遺伝という遺伝的なものもあります。
先天性眼瞼下垂には、まぶたを開瞼するには2つの筋肉が関与しており、動眼神経からの命令で動く眼瞼挙筋と交感神経の緊張で収縮するミューラー筋があります。
顔が正面を向いた時の状態で、まぶたが瞳孔(黒目)の上まで上がらない状態を先天性眼瞼下垂と定義しています。
後天性眼瞼下垂の原因
後天性眼瞼下垂の原因で最近多いのは、コンタクトレンズ脱着にあります。
つまりこれは、脱着の際に瞼を持ち上げる筋肉や挙筋が弱ったり、切れたり外れたりするために瞼がもちあがらなくなってしまうからです。
あと、パソコンの長時間使用により目を酷使することも原因のひとつです。
それから、アトピーなどのアレルギー疾患によってまぶたを擦ったり、過剰なメイクによって目を擦ることも原因となります。
これはまぶたを擦ることによって著しく皮膚が弛緩するか、瞼板と挙筋腱膜とが外れてしまうことが原因となります。
IT社会ということもあって後天性眼瞼下垂は増加傾向にあります。
老人性眼瞼下垂の治療
老人性眼瞼下垂は後天性眼瞼下垂のひとつです。
すなわち、加齢によって皮膚や筋が伸びてたれてしまい、とりわけ上方の視野が妨げられる状態です。
そしてほとんどの場合、老人性眼瞼下垂の治療は筋肉などの処理はせず、皮膚だけを切除するだけで視野が確保できるため、この治療法は多くの医療機関で行われています。
この治療方法のことを美容整形では上眼瞼切開やアイリフトといっています。
比較的多くの医療機関で治療ができるのが老人性眼瞼下垂ですので、心配は要りません。