レーシックと視力のしくみとの関係
レーシックと視力のしくみとの関係はどうなっているのでしょうか?
人間の目は、ちょうどカメラと同じ原理です。
それは見る対象物との距離によって目のレンズを調整してピントを合わせているのです。
そして近視の場合はそのピントを合わせるための筋肉が衰えるため、遠くのものにピントを合わせることができなくなるのです。
その結果、遠くのものがぼやけてみえるというわけですね。
このような状態をコンタクトレンズ・眼鏡などで矯正するわけですが、その原理はどうなっているのでしょうか?
それはピントがずれてぼやけて見える状態をコンタクトレンズや眼鏡というレンズで屈折率を変化させて、焦点を合わせることで視力を矯正するわけです。
このようにコンタクトや眼鏡が、目との間にレンズを挟むことにより屈折率を変化させたのに対して、レーシックでは、目の中にあるレンズの屈折率を直接変えるという画期的な方法なのです。
つまり、人間の目というレンズそのものを直接矯正してしまうわけです。
レーシック手術とは?
レーシック(LASIK)とは Lazer in Situ Keratos Mileusis の語源からきています。
これはギリシャ語のKeratos:角膜、Mileusis:修正する、を意味し、眼鏡、コンタクトに代わる、第3の視力矯正法といわれています。
このレーシック(屈折矯正手術)は、実は1869年から試みられてきました。
その後ギリシャで1990年にレーシックが始まりました。
それから5年後の1995年にアメリカで、眼科手術用のエキシマレーザーが注目され、これがレーシックでも使われるようになると、レーシックは世界中で飛躍的に増え、現在では一般的に普及してきています。
レーシックとは眼の角膜の形をレーザーで修正して、視力を矯正する手術のことです。
レーシックでは、エキシマレーザーという医療機器を使って、角膜の形を1万分の1mm単位で変えます。
この角膜の屈折率を変化させることにより視力を矯正するわけです。
レーシック手術方法
レーシックの具体的な手術方法は以下のとおりです。
(1)眼を洗浄する。
(2)目薬タイプの麻酔をする。
(3)眼を閉じないようまぶたを固定する。
(4)あとで元に戻すために、角膜にマーキングをする。
(5)マイクロケラトームというかんなのような医療器具で、角膜の表面を薄く削る。
(6)削ったあとにめくってフラップというフタを作る。
(7)フラップをめくり、角膜の分厚い部分(実質層)を露出させる。
(8)エキシマレーザーという医療用レーザーで削って角膜の形を変える。
(9)分泌物などを洗浄して消毒する。
(10)マーキングに従って、フラップを戻す。
レーシック手術は両目で15〜25分程度であり手術中も、手術後も、痛みは全くありません。
そして基本的に外来手術のため、入院は不要であり手軽に受けられる手術となっています。
その効果は手術直後から視力はアップし、数日後には安定します 。
レーシック手術自体、コンタクトレンズよりも合併症の危険は少ないといわれるほど、安全な手術です。
レーシックで治療することができるのは角膜や水晶体の屈折異常による近視・遠視・乱視となっています。
手術を受けることができないケースは角膜が通常の状態と違う場合などです。
アメリカではポピュラーな眼科手術で年間100万人が受けていますが、近年は日本でも、受ける人が毎年増加してきています。